イカ太郎オフィシャルブログ

裸足ブロガーの "自分の感覚を信じる生き方"

外から入ってくる情報を鵜呑みにしてないだろうか

(アメリカインディアンにとってタバコは宇宙を感じ、仲間と繋がるための聖なる植物だった)

f:id:ika14358:20170728050343j:plain

 

数日前から毎朝一本のタバコを吸うようになった。

 

毎年8月1日に湯河原でお神輿を担ぐ。

 

普段、タバコは吸わないし、酒も飲まない。

 

しかし1年に一度のこの祭りでは酒を飲み、タバコを吸う。

 

ハレとケの区別というやつだ。

 

日常と非日常の違いをはっきりさせることで非日常を輝かせ、日常をも輝かせる。

 

その準備としてタバコを吸ってみたら、今まで感じたことのない感覚があったので、これは習慣化しようと思ったのだ。

  

 

今日も早朝の公園に行き、森の中のベンチに座った。

 

周りではたくさんのセミが鳴いている。

 

骨盤の底にある2つの骨の上に上半身をストンと乗せる。

 

タバコを取り出し火をつけた。

 

僕が買うのはアメリカンスピリットという無添加タバコ。

 

インディアンたちが吸っていた葉っぱと同じもの。

 

少し違うのは1年間熟成させる行程があり、より深みのある香りがあることだろうか。

 

ペリックという製法らしい。

 

静かに箱から一本取り出し、火をつけずに香りを嗅ぐと、タバコの葉の澄んだ香りがする。

 

ライターを取り出し火をつける。

 

燃焼材は入っていないので、ジリジリとゆっくり火がつく。

 

たった一本のタバコと真剣に向き合うことで、そこにアメリカインディアンがあじわっていたであろう儀式的な厳かさを感じた。

 

そこには少食に似た感覚がある。

 

食事も必要以上に食べれば毒になるが、一食に向かい合い、ありがたく必要な分だけいただけば栄養以上の何かが得られる。

 

タバコも同じだ。

 

ストレス解消のために浪費すれば毒になるが、一本に向かい合い、ありがたくいただけば、五感をふんだんに感じることができ、心が整う。

 

一口吸って味わい、息を吐く。

 

そして目を瞑り、体の感覚に耳をすます。

 

タバコの効果で聴覚と触覚が鋭くなる。

 

周りで鳴いているセミの声を皮膚で感じる。

 

皮膚が音を聴いている。

 

蚊が足元と腕に寄ってくる。

 

1ヶ所、2ヶ所と刺されていく。

 

彼らが体の上で血を吸っている感覚が分かる。

 

血を吸い終わって去っていくと刺された場所がドクドク脈打つ。

 

痛みもそうなのだが、瞑想をしながら体に感じる感覚を丁寧に観察していくと、痒みもただの感覚でしかなく、苦痛は感じない。

 

丁寧に観察することで痛みも痒みも苦痛ではなくなるのだ。

 

不思議。

 

 

セミの声が大きくてそれまで聴こえなかった遠くで走る車の音が聴こえた。

 

遠くに飛ぶ飛行機の音が聴こえた。

 

遠くにあるものの音が聴こえるようになると、自分が大きな空間の真ん中にいることが分かってくる。

 

僕はこの大地の一部に佇んでいるのだ。

 

 

裸足で地面を感じる。

 

地面、椅子という個体と接触しているだけでなく、空気・空間と接触していることを強く感じる。

 

 

10分ほどしてタバコの火はフィルター近くまで燃えた。

 

燃焼材を加えていないこのタバコは通常のタバコの2倍ほどの時間をかけて燃える。

 

ゆっくり・ゆっくりと燃えていく。

 

 

これが僕のタバコの吸い方だ。

 

タバコを使った瞑想法。

 

静かに静寂に落ちていく10分間。

 

 

瞑っていた目を開けてみると目の前には森がある。

 

緑が迫ってくる。

 

フワァ、俺、生きてる。

 

 

結局8ヶ所蚊に刺されたが、彼らとの素晴らしい共生の時間だった。

 

痒みを感じなければ、彼らとの共生はたやすい。

 

彼らは子供達への餌を得ることができ、僕は森での時間を共有できた。

 

森に感謝しながら家に向かって歩き始める。

 

五感が研ぎ澄まされているので、いつも以上に足の裏が心地よい。

 

 

毎朝5時過ぎに公園で運動しているおじいさんに挨拶して少し談笑した。

 

心がパッカリ開いているから通じ合うような感覚があった。

 

 

タバコを取り巻く環境は平成になってから大きく変わった。

 

喫煙者は喫煙所という煙地獄に押し込められ、道端で吸うことは躊躇われる時代になった。

 

そのこと自体は悪いことではないと思う。

 

おかげで道端に落ちているタバコの数は激減したし、闇雲にタバコを吸う人は減った。

 

喫煙所という煙地獄でタバコを吸うことが体にとって心地いい体験になるとはやっぱり考えづらい。

 

しかしタバコにはお酒同様に、人と人との間の障壁を取り去る何かがあるように思う。

 

キャンプをしながら友達と一緒に吸うタバコ、登山をしながら休憩で吸ったタバコ、あの時の時間の共有感は一緒に酒を飲んだ時、一緒にコーヒーを飲んだ時のような素晴らしさがあった。

 

 

環境を選び、最高の状態で一本のタバコと向かい合ってみよう。

 

環境を選び、最高の状態で一食の食事と向かい合ってみよう。

 

環境を選び、最高の状態で一杯のお酒と向かい合ってみよう。

 

環境を選び、最高の状態で一杯のコーヒーと向かい合ってみよう。

 

どれもすべて依存性のある嗜好品だが、依存せずにそれらの与えてくれるものをいただくことができるだろう。

 

 

もしタバコは「悪いもの」だと一概に思っているとしたら、少し立ち止まって自分の心に耳をすましてみて欲しい。

 

外から入ってくる情報を鵜呑みにしてないだろうか。